手帖通信 [2010]

会員で名古屋大学名誉教授の安川寿之輔氏が「福沢諭吉神話を解体する――丸山眞男の誤謬と『坂の上の雲』――」を『戦争と性』第29号(「戦争と性」編集室、2010年7月)に、「「韓国併合・大逆事件」100年とNHK「坂の上の雲」――「暗い昭和」につながる「明るくない明治」――」を『不戦』第155号(不戦兵士・市民の会、2010年9月)に、「「明るい明治」と「暗い昭和」の分断史観」を『現代の理論』第25号(『現代の理論』編集委員会編、明石書店、2010年10月)に、講演「「韓国併合・大逆事件」100年と『坂の上の雲』――福沢諭吉の全面的な見直しを通して――」を『歴史地理教育』2010年11月増刊号(通巻767号、歴史教育者協議会、2010年11月)に発表しました。

帯広畜産大学教授の杉田聡氏編集の『福沢諭吉朝鮮・中国・台湾論集――「国権拡張」「脱亜」の果て――』(明石書店、2010年10月)が刊行されました。

アイザイア・バーリン氏の『バーリン ロマン主義講義』(田中治男訳、岩波モダンクラシックス、2010年10月)が刊行されました。(旧版

会員の田澤晴子氏が「1920年代における柳田国男の「共同共存」と「共同団結の自治」――吉野作造と比較して――」を『社会思想史研究第34号社会思想史学会編、藤原書店、2010年9月)に発表しました。

読む人・書く人・編集する人――『思想の科学』五〇年と、それから』(記念シンポジウムを記録する会編、思想の科学社、2010年9月)が刊行されました。会員で『思想の科学』創刊メンバーの鶴見俊輔氏のインタヴューや2009年10月の公開シンポジウムの記録を収録しています。

会員で東京大学名誉教授の篠原一氏監修・かわさき市民アカデミー市民トークの会編著『デモクラシーの展開と市民大学――大正から現代まで』(シーエーピー出版、2010年9月)が刊行されました。

シリーズ『公共する人間』全5巻(東京大学出版会)の第3巻『横井小楠―公共の政を首唱した開国の志士』(会員で東京大学名誉教授の平石直昭・金泰昌編)、第4巻『田中正造――生涯を公共に献げた行動する思想人』(会員で熊本大学教授の小松裕・金泰昌編)(いずれも2010年9月)が刊行され、平石氏が「近世儒学における「公共」概念の歴史的検討」「新資料横井小楠「公私之説」――翻字と考証――」を、小松氏が「いま、なぜ田中正造か」「資料田中正造における「公共」の用例」を、清水靖久氏が「田中正造と木下尚江」を発表しました。

会員で北海道大学大学院教授の花井一典氏が、8月25日に亡くなりました。享年60歳。

文芸評論家で、1948年に全日本学生自治会総連合(全学連)を結成し初代委員長となった武井昭夫氏が9月2日亡くなりました。享年83歳。

九月二日、インド・デリー大学元教授のサビトリ・ヴィシュワナタン氏(「丸山先生――私のLODESTARA[導きの星]――」本誌第13号掲載)が、国際交流基金賞2010年度日本語部門を受賞することが決まりました。

第6回南原繁シンポジウムの記録を中心にまとめられた『南原繁ナショナリズムとデモクラシー』(南原繁研究会編、EDITEX、2010年9月)が刊行されました。[懇親会スピーチ]に会員の福田良子氏の「南原先生にめぐりあえて」、伊藤義夫氏の「「南原繁生誕120年展」について」、南原晃氏の「雷オヤジと政権交代」が、「II 南原繁をめぐって」に会員の高木博義氏の「日本国憲法草案ならびに皇室典範草案質疑における南原繁の論争性――ある日の南原繁研究会――」、山口周三氏の「南原先生の留学地グルノーブルを訪問して」が収録されています。

立教大学教授の五十嵐暁郎氏の『日本政治論』(岩波書店、2010年9月)が刊行されました。

故加藤周一氏の『歴史・科学・現代――加藤周一対談集』(ちくま学芸文庫、2010年7月)、『加藤周一自選集第10巻岩波書店、2010年9月)が刊行され、同集は全巻完結しました。第10巻には、「丸山眞男『近代日本のイデオロギー膨脹主義の起源』序文(「現代政治の思想と行動」イタリア語版の訳)が収録されています。『現代ヨーロッパの精神』(岩波現代文庫、2010年9月)も刊行されました。

会員で第五福竜丸元乗組員の大石又七氏が「ニューヨーク、NPTの平和行動に参加して」を『福竜丸だより』第359号(第五福竜丸平和協会、2010年9・10月合併号)に発表しました。

法政大学沖縄文化研究所の明田川融氏の連載第1回「安保・沖縄と歴史のものさし」が『社会運動』第365号市民セクター政策機構、2010年8月)に掲載されました。

会員で名古屋大学名誉教授の安川寿之輔氏がインタヴュー「虚構の「福沢諭吉」論と「明るい明治」論を撃つ――歴史を歪めた丸山眞男と司馬遼太郎の「罪」――」を『週刊金曜日第812号(2010年8月27日号)に発表しました。

会員の伊藤義夫氏が編集した『柴宿教会創立三五周年の歩み』(日本基督教団柴宿教会、2010年8月)が刊行されました。

占領下の公共放送としてのNHKラジオの番組を検証、丸山の兄・鐵雄がプロデューサーをつとめた「日曜娯楽版」の放送打ち切りを通して戦後も起きた国家のメディア介入の事実を描いたETV特集敗戦とラジオ――放送はどう変わったのか――」(NHK教育テレビ、8月15日(日)午後10時〜11時29分)が放映されました。

愛知県田原市立博物館で平成22年度夏の企画展「杉浦明平の世界「みんぺーさん」の記憶と魅力」(7月10日〜8月22日)が開かれ、丸山の杉浦氏宛て書簡も展示されました(葉書1970年8月25日消印『丸山眞男書簡集』未収録)。

政治学者で東京都立大学名誉教授の升味準之輔氏が8月13日亡くなりました。享年84歳。

会員で宮大工の田中文男氏が8月9日亡くなりました。享年78歳。

週刊金曜日第805号(2010年7月2日号)の連載「佐高信のお墓紀行」第8回で多磨霊園の丸山家の墓が紹介されました。

名古屋大学教授の川田稔氏が「思想史としての民俗学――柳田民俗学と日本思想史――」を『神奈川大学評論』第66号神奈川大学広報委員会、2010年7月)に発表しました。

会員で丸山ゼミ出身の桜美林大学教授の早野透氏が橘川俊忠氏との対談「菅政権は”最後の希望政権”か」を、北海道大学大学院教授の山口二郎氏が「政権交代をなぜ生かせなかったのか」を、立正大学名誉教授の西田照見氏が「現代と思想家――梅本克己「辺境」に立つ主体性の哲人」を『季刊 現代の理論第24号明石書店、2010年7月)に発表しました。

会員で明治学院大学教授の高原孝生氏が「NPT再検討会議をふりかえって」を『福竜丸だより』第357号(第五福竜丸平和協会、2010年7月)に発表しました。

立教大学教授の川崎修氏の『「政治的なるもの」の行方』(岩波書店、2010年7月)が刊行されました。

名城大学准教授の森川輝一氏の『〈始まり〉のアーレント――「出生」の思想の誕生――』(岩波書店、2010年7月)が刊行されました。

三重大学教授の遠山敦氏の『再発見日本の哲学 丸山眞男――理念への真』(講談社、2010年7月)が刊行されました。

会員で丸山ゼミ出身の音楽プロデューサー中野雄氏の『丸山眞男 人生の対話』(文春新書、2010年7月)が刊行されました。また、「中野雄氏インタビュー「丸山眞男の思考法」――『丸山眞男 人生の対話』刊行を機に」が『週刊読書人第2854号(2010年9月3日発行)に掲載されました。同号には「丸山眞男文庫レポート――図書5800冊、草稿類300件公開」も掲載されています。

会員で丸山ゼミ出身の政治評論家、元共同通信社政治部長の内田健三氏が7月9日亡くなりました。享年87歳。

会員で東京大学名誉教授の樋口陽一氏が「丸山眞男または二つの「自由」」を『法学セミナー7月号No.667日本評論社、2010年6月)に発表しました。

会員で名古屋学院大学名誉教授の堀孝彦・三好彰氏編著の『解読『英和対訳袖珍辞書』原稿 初版および再版』(港の人、2010年6月)が刊行されました。

会員で哲学者の鶴見俊輔氏の『もうろく帖』(編集グループSURE、2010年6月)、編著の『新しい風土記へ』(朝日新書、2010年7月)、『竹内好――ある方法の伝記――』(岩波現代文庫、2010年9月)が刊行されました。

『市民タイムス』(株式会社市民タイムス)2010年6月14日号の連載「近代化遺産を歩く第10回に筑摩書房創業者の「古田晁記念館」(長野県塩尻市北小野)が登場、丸山も訪れた土蔵などが紹介されました。

会員で名古屋経済大学名誉教授の鈴木正氏が「米軍基地の辛酸――「編集長独白」を読んで――」を『人民の力』第921号(2010年6月)に、「朝鮮半島「爆発」回避の警鐘――「人力」の”熱戦”への敏感さ――」を同第923号(2010年7月)に、「「家永三郎氏の戦争責任」を読む――鍜治正啓氏の無理な言い分――」を『活字以前』第43号(2010年6月)に、「コリアをめぐるあれこれ」を『かわらばん』(瓦版の会、2010年7月)に発表しました。

オーストラリア国立大学教授のリッキー・カーステン氏が「丸山眞男の知的遺産を再考する」を『国際文化会館会報第21巻1号国際文化会館、2010年6月)に発表しました。同号には会員で東京大学教授の苅部直氏が「コメント・丸山眞男を読むということ」を寄せています。

聖学院大学教授の深井智朗氏が「福沢諭吉の”宗教のすすめ”」を『春秋』2010年6月号春秋社)に発表しました。

故井上ひさし氏の『組曲虐殺』(集英社、2010年5月)、『一週間』(新潮社、2010年6月)が刊行されました。

ハイデルベルク大学教授のウォルフガング・ザイフェルト氏が Der Staat des modernen Japan(近代日本の国家)――Fujita Shozos Analyse des "Tennosystems"(藤田省三の天皇制国家分析)を、Staatsverständnis in Ostasien(東アジアにおける国家理解), Eun-Jeung Lee, Thomas Frölich 編, Nomos, Baden-Baden, 2010.(Staatsverständnis 叢書第32巻、2010年6月)に発表しました。

東京大学出版会常務理事・編集局長の竹中英俊氏が「福沢、南原、丸山と大学出版の未来」を『人文会ニュース』108号人文会、2010年5月)に発表しました。

今年も第11回「復初」の集いを企画しました。
日 時:8月15日(日)午後1時〜5時30分
場 所:千代田区永田町 星陵会館
講 演:「政治と政治学の間――丸山真男の遺産と新しいデモクラシー」
講 師:山口二郎(北海道大学大学院教授)
朗 読:『自己内対話』より
(講演の後に懇親会を行います。当日の詳細については、今号に同封の別紙、または本会ホームページをご覧ください。)

第12回丸山眞男文庫記念講演会(東京女子大学丸山眞男記念比較思想研究センター主催)が11月5日(金)開催されます。
講 師:區建英氏(新潟国際情報大学教授)
講 演:「丸山思想史学と中国近代思想の省察」

NHK教育テレビのETV特集、シリーズ「安保とその時代」(全3回)の第1回「日米安保を生んだ”冷戦”」が8月1日(日)午後10時〜11時29分に放映されます。

東京大学大学院教授の小森陽一氏が「小さな流れが大きな川になるように――九条の会とひさしさん」を『世界2010年6月号岩波書店)に発表しました。

本誌編集委員の飯田泰三氏が「『小泉信三書簡 岩波茂雄・小林勇宛百十四点』(慶應義塾福澤研究センター)について」を『三田評論6月号慶應義塾大学出版会、2010年6月)に発表しました。

会員で名古屋大学名誉教授の安川寿之輔・中塚明・醍醐聰氏の『NHKドラマ「坂の上の雲」の歴史認識を問う――日清戦争の虚構と真実』高文研、2010年6月)が刊行されました。

会員で丸山ゼミ出身の宗像善俊氏が6月3日亡くなりました。享年83歳。

会員で元防衛庁長官の栗原祐幸氏が6月1日亡くなりました。享年89歳。

東京大学出版会は2011年3月に創立60周年を迎えるにあたり、「東京大学南原繁記念出版賞」を創設しました。

5月31日、第五福竜丸平和協会が第1回焼津平和賞を受賞しました。同賞は焼津市が国内外の核廃絶や恒久平和実現のための運動に取り組む個人や団体を顕彰するために創設したものです。

『毎日新聞』2010年5月30日号「今週の本棚」「追悼・井上ひさし特集」に山崎正和氏の「物語る劇作家の根源の「淋しさ」」丸谷才一氏の「竹田出雲や黙阿弥と並ぶほどの劇作家」が掲載されました。また、「この人・この3冊」には栗山民也選・井上ひさし『日本人のへそ』、『夢の泪』、『組曲虐殺』が掲載されました。

東京大学教授の盛山和夫氏が書評70「鏡に映った自己」(高野陽太郎著・『「集団主義」という錯覚――日本人論の思い違いとその由来』)を『UP2010年5月号東京大学出版会)に発表しました。

会員でハイデルベルク大学名誉教授のヴォルフガング・シャモーニ氏が「文学――ゲーテより半世紀も前に初出していた語」を『文学第11巻・第3号、2010年5、6月号岩波書店、2010年5月)に発表しました。

早稲田大学名誉教授の鹿野政直氏が「沖縄の呻吟 本土が呼応を 米国に正対する時」を『朝日新聞』2010年5月24日号に発表しました。

三浦雅士氏が「白川静と丸山眞男」を『本郷』No.87吉川弘文館、2010年5月号)に発表しました。

東京大学大学院教授の小森陽一氏が「ひさしさんが、喜劇の手法で描き出した「日本国憲法」の思想」を『週刊金曜日』2010年5月21日号に発表しました。また同号に演出家の栗山民也氏へのインタビュー「「東京裁判三部作」栗山民也さんに聞く」が掲載されました。

会員で東京大学教授の苅部直氏が「福澤諭吉の「怨望」論」を『思想5月号No.1033岩波書店、2010年5月)に発表しました。

会員で名古屋経済大学名誉教授の鈴木正氏が「狩野亨吉の「二つ目」の書幅」を『朝日新聞』2010年4月8日号に、書評「内藤酬著『全共闘運動の思想的総括』」(北樹出版)を『週刊読書人2010年5月14日号(第2838号)に発表しました。

岡崎満義著『人と出会う――1960〜80年代、一編集者の印象記』(岩波書店、2010年5月)が刊行されました。

藤田省三著・市村弘正編『藤田省三セレクション』(平凡社ライブラリー701、2010年5月)が刊行されました。

会員で帝京平成大学専任講師の宮崎徹氏が「正念場を迎える新政権の経済運営」を『季刊 現代の理論』10春号(Vol.23、明石書店、2010年4月)に発表しました。

回想の都留重人――資本主義、社会主義、そして環境』(勁草書房、2010年4月)が刊行されました。会員で名古屋大学名誉教授の水田洋氏「故都留重人日本学士院会員追悼の辞」、会員の鶴見俊輔氏の「都留重人、ただ一人の私の先生」、ロナルド・ドーア氏の「多様な資本主義がありうるか」が掲載されています。

丸山眞男著・杉田敦編『丸山眞男セレクション』(平凡社ライブラリー700、2010年4月)が刊行されました。

会員で劇作家の井上ひさし氏が4月9日亡くなりました。享年75歳。井上氏には第2回「復初」の集い(2001年8月15日)で講演「丸山眞男先生に私淑して」(本誌第19号掲載)をお願いしました。

DVD「鶴見俊輔みずからを語る」(企画協力・NHKエンタープライズ、制作・テレビマンユニオン、2010年3月)が発売されました。聞き手は会員で作家の黒川創氏。その一部はETV特集「鶴見俊輔 戦後日本 人民の記憶」と題して2009年4月にNHK教育テレビで放映されました。

会員で京都産業大学教授の植村和秀氏、中島岳史氏、片山杜秀氏、高田理恵子氏、田中秀臣氏著『日本思想という病――なぜこの国は行きづまるのか?』(光文社、2010年1月)が刊行されました。

広島・長崎被爆65年記念コンサート「原爆小景――ヒバクシャとともに」都立第五福竜丸展示館で開催されます。
日 時:5月9日(日)、午後4時30分〜
出 演:指揮=林光、合唱=東京混声合唱団、ピアノ=寺嶋陸也
詳細は都立第五福竜丸展示館・TEL03−3521−8494にお問い合わせください。

加藤周一ドキュメンタリー映画「しかしそれだけではない。加藤周一 幽霊と語る」が2010年4月17日から東京・渋谷シネマ・アンジェリカで2週間アンコール公開されます。

辻井喬氏が「間違いなくモダンの次の時代の芸術――書評 柳正彦著『クリストとジャンヌ=クロード ライフ=ワークス=プロジェクト』」『図書新聞』2956号(2010年3月6日)に発表しました。また『茜色の空』文藝春秋、2010年3月)が刊行されました。

成蹊大学教授の加藤節氏が「政治思想の研究は政治学に対してどのような貢献ができるか」を『UP』449号(2010年3月)に発表しました。

会員で東京大学教授の苅部直氏が[書評]69「一九六八年について私が知っている二、三の事柄」「小熊英二『1968』(上)――若者たちの叛乱とその背景、(下)――叛乱の終焉とその遺産」を『UP』449号(2010年3月)に発表しました。

『東京女子大学比較文化研究センター附置 丸山眞男記念 比較思想研究センター報告』第4号・5号合併号(丸山眞男記念比較思想研究センター、2010年3月)が刊行されました。また、同センターの公開授業「「武士道」の幻を追って」(講師は会員で学習院大学教授の中田喜万氏)が4月15日(〜7月22日、全14回)開講します。

会員の竹田行之氏が校訂・注解した慶應義塾福澤研究センター『近代日本研究資料』(9)『小泉信三書簡岩波茂雄・小林勇宛全百十四点』(慶應義塾福澤研究センター、2010年3月)が刊行されました。

会員で同志社大学教授の伊藤彌彦氏の『明治思想史の一断面――新島襄・徳冨蘆花そして蘇峰』晃洋書房、2010年3月)が刊行されました。

会員で明治学院大学准教授の渡部純氏の『現代日本政治研究と丸山眞男――制度化する政治学の未来のために』勁草書房、2010年3月)が刊行されました。

会員の故今井壽一郎氏の追悼集『追悼 今井寿一郎』(今井史子、2010年3月)が刊行されました。会員の檜垣眞澄氏の「初めてお会いした時のこと」、服部巍洋氏の「今井壽一郎さんと「丸山眞男先生を囲む会」のこと」、長坂勉氏の「『丸山眞男著作ノート』のこと」、佐藤貞夫氏の「偶然から偶然へ」、本会代表の川口重雄の「千万人と雖も吾往かん」が掲載されています。

ジョン・W・ダワー氏の『昭和――戦争と平和の日本』(明田川融監訳、みすず書房、2010年2月)が刊行されました。(内容紹介

渡邊一民氏の『武田泰淳と竹内好――近代日本にとっての中国』みすず書房、2010年2月)が刊行されました。

会員で東京外国語大学総合国際学研究院准教授の米谷匡史・石井知章・小林英夫 三氏編著の『一九三〇年代のアジア社会論――「東亜協同体」論を中心とする言説空間の諸相』社会評論社、2010年2月)が刊行されました。同書で米谷氏は「第一章 尾崎秀実の「東亜協同体」批判――日中戦争期の「社会」問題」を発表しています。また、丸川哲史氏との対談「『ポスト〈改革開放〉の中国』、『竹内好』」『図書新聞』2954号(2010年2月20日)に掲載されました。

大江健三郎・成田龍一・小森陽一 三氏の鼎談「加藤周一が考えつづけてきたこと」が『ちくま』467号(2010年2月)に発表されました。

会員で新潟国際大学教授の區建英氏が「「順口溜」と漫画から見る中国の世相」を『UP』448号(2010年2月)に発表しました。

会員の鶴見俊輔氏の『ちいさな理想』(編集グループSURE、2010年2月)、『思い出袋』岩波新書、2010年3月)、『教育再定義の試み』岩波現代文庫、2010年3月)が刊行されました。

鹿野政直氏が「いまだ銃口を向けられる沖縄――書評 屋嘉比収著『沖縄戦、米軍占領史を学びなおす――記憶をいかに継承するか』」『図書新聞』2952号(2010年2月6日)に発表しました。

会員で名古屋大学名誉教授の安川寿之輔氏が「オバマ米大統領のノーベル平和賞受賞演説批判――アメリカの構造的な戦争国家体質」を『市民の意見』第118号(市民の意見30の会・東京、2010年2月)に発表しました。

会員で東京大学名誉教授の石田雄氏の『誰もが人間らしく生きられる世界をめざして――組織と言葉を人間の手にとりもどそう』唯学書房、2010年2月)が刊行されました。

松尾尊兌氏の『わが近代日本人物誌』岩波書店、2010年2月)が刊行されました。同書には本誌第37号(2006年4月)に掲載された「児玉誉士夫と二十世紀研究所」が再録されています。

会員で東京大学教授の渡辺浩氏の『近世日本社会と宋学 増補新装版』『日本政治思想史 十七〜十九世紀』東京大学出版会、2010年2月)が刊行されました。

会員で北海道大学教授の権左武志氏の『ヘーゲルにおける理性・国家・歴史』岩波書店、2010年2月)が刊行されました。

北海道大学教授の山口二郎氏の『民主党政権は何をなすべきか――政治学からの提言』岩波書店、2010年1月)が刊行されました。また、「民主党の民主化を――政党政治の危機と脱小沢という課題」を『世界』3月号岩波書店、2010年2月)に発表しました。(内容紹介

立教大学教授の川崎修氏の『ハンナ・アレントの政治理論アレント論集I』『ハンナ・アレントと現代思想アレント論集II』岩波書店、2010年1月、2月)が刊行されました。

大阪大学名誉教授の子安宣邦氏の『江戸思想史講義』岩波現代文庫、2010年2月)が刊行されました。

会員で朝日新聞コラムニストの早野透氏が「早野透がみた民主政権の100日」を『季刊 現代の理論』第22号明石書店、2010年1月)に発表しました。また、『朝日新聞』夕刊連載の「ニッポン人脈記」「神と国家の間」全10回(2010年1月30日〜2月10日号)を発表しました。

「書評 松下圭一著『国会内閣制の基礎理論』」が月刊『社会運動』358、359号市民セクター政策機構、2010年1・2月)に掲載されました。358号は福島大学教授の今井照氏が、359号は会員で神戸学院大学准教授の南島和久氏が執筆しています。

明治学院大学准教授の丸川哲史氏の『竹内好――アジアとの出会い』河出書房新社、2010年1月)が刊行されました。

ロナルド・ドーア氏が「プラトンの優れた子孫 加藤周一」を『図書』731号岩波書店、2010年1月)に発表しました。

故西川正雄氏の『歴史学の醍醐味』(伊集院立・小沢弘明・日暮美奈子編、日本経済評論社、2010年1月)が刊行されました。

会員で明治学院大学教授の遠藤興一氏の『天皇制慈恵主義の成立』(学文社、2010年1月)が刊行されました。(内容紹介)、(目次、著者略歴

会員で名古屋経済大学名誉教授の鈴木正氏が「愛大事件のこと――大学の自由のために闘った本間学長の学問的見識」を『労働運動研究』第24号労働運動研究所、2009年12月)に、「狩野亨吉・安藤昌益の思想――自然征服する文明に警鐘」を『朝日新聞』2010年1月12日号夕刊に、「時代を超えて響きあう剛毅と気品――書評 宮村治雄著『戦後精神の政治学』」を『図書新聞』2951号(2010年1月30日)に、「憲法遵守をめぐって――天皇から首相まで」を『人民の力』第914号(2010年2月15日)に、「いのちと平和と憲法」を『人権21・調査と研究』2010年2月号(岡山人権問題研究所)に発表しました。

国際日本文化研究センター教授の鈴木貞美氏の『戦後思想は日本を読みそこねてきた――近現代思想史再考』平凡社新書、2009年12月)が刊行されました。

和光大学講師の松井慎一郎氏の『河合栄治郎――戦闘的自由主義者の真実』中公新書、2009年12月)が刊行されました。

東京大学名誉教授の坂野潤治氏編『自由と平等の昭和史――一九三〇年代の日本政治』講談社選書メチエ、2009年12月)が刊行されました。

故青木やよひ氏の『ベートーヴェンの生涯』平凡社新書、2009年12月)が刊行されました。(平凡社ブログ

会員の鶴見俊輔氏、大江健三郎氏の『冥誕――加藤周一追悼』かもがわ出版、2009年12月)が刊行されました。

辻井喬氏の『心をつなぐ左翼の言葉』かもがわ出版、2009年10月)が刊行されました。

会員で法政大学名誉教授の松下圭一氏の『国会内閣制の基礎理論』岩波書店、2009年10月)が刊行されました。

故加藤周一氏の『加藤周一が書いた加藤周一――91の「あとがき」と11の「まえがき」』(鷲巣力編、平凡社、2009年9月)が刊行されました。(平凡社ブログ

会員で名古屋大学名誉教授の田口富久治氏が「加藤周一氏を偲ぶ」を『葦牙』第三五号葦牙の会、2009年7月)に発表しました。

会員で甲南大学教授の高野清弘氏の『政治と宗教のはざまで――ホッブズ、アーレント、丸山眞男、フッカー』(行路社、2009年2月)が刊行されました。

東京女子大学の丸山眞男記念比較思想研究センター公開授業の、2010年度受講者募集が始まりました。

科目名:比較思想 「武士道」の幻を追って
講 師:中田喜万氏(学習院大学教授)
期 間:2010年4月15日〜7月22日(全14回)
申込方法:申込書(PDF)にご記入のうえ、2月26日(金)までに教育研究支援課宛にご郵送ください(必着)。

送付・問合せ先:
〒167-8585
東京都杉並区善福寺2−6−1
東京女子大学 教育研究支援課「公開授業」係

TEL:03-5382-6454
月〜金、9時〜17時(11:25〜12:25を除く)

『戦後日本の思想』(久野収・鶴見俊輔・藤田省三、解説・苅部直、岩波現代文庫、2010年1月)が刊行されました。(参考:同時代ライブラリー版

R・ドーア氏が「プラトンの優れた子孫 加藤周一」を『図書』731号岩波書店、2010年1月号)に発表しました。

会員で元福島地裁所長、元那覇家裁所長の高野耕一氏が2010年1月31日亡くなりました。享年85歳。丸山は1978年3月に沖縄を訪れ、高野氏の求めにより那覇家裁調査官研修会で「日本人の思考様式」と題して講演しました。また、高野氏の手許に『丸山眞男書簡集』みすず書房)未収録の書簡2点があることも確認されました。

会員の皆様へ
2010年1月10日
丸山眞男を読む意味とは――生誕100年に向けて

 明けましておめでとうございます。
 『丸山眞男手帖』第52号をお届けします。今号にはハーバート・ノーマン生誕100年に寄せて、これまで再録されたことのなかった雑誌『展望』1949年6月号(筑摩書房)の「歴史と政治――マス・デモクラシー、政治家のモラル、明治維新の解釈、日本の歴史家へ」を再録、2009年3月10日に亡くなった今井壽一郎氏追悼として「丸山眞男先生を囲む会――1988.6.19 於如水会館――」を掲載しました。次号第53号には日本学士院論文報告「福沢における文明と独立」(1990年9月14日)を掲載する予定です。また8月15日の「復初」の集いは第11回目を数えます。
 本会は、1996年秋に『丸山眞男手帖』創刊準備の活動を始めて以来14年、翌97年4月10日の第1号創刊から満13年の年を迎えました。この間、本会の活動を支えていただき、小誌の良き理解者にして厳しい読者である会員の皆様に、改めてお礼を申し上げます。丸山眞男「96歳」の今年も、倦まずたゆまず活動を続けてゆきたいと存じます。
 本号をもって2009年度の会費切れでありますが、引き続き会員の継続をお願いいたします。2010年度の年会費 6千円を郵便振替口座:丸山眞男手帖の会・振替口座番号 00140-0-351302(同封の郵便振替用紙をご使用ください)へお振り込み下さるようお願い申しあげます。2月末日までにご送金いただければ幸いです。なお、2009年度の会計報告は第 54号(7月10日刊行予定)誌上をご覧下さい。
 現在、本会の会員数は 700名余(2009年12月21日現在)です。言うまでもなく、本会は会員の皆さまの年会費によって運営しています。現状の会員数では、今後の活動には厳しいものがあります。ホームページやさまざまな催しもの、集会などで「入会のご案内」を配っておりますが、何と言っても会員の皆さまの周りの方々への「口コミ」が最大最高の「勧誘活動」です。見本誌がご入用の場合は事務局までご連絡ください。何卒よろしくお願い申しあげます。
丸山眞男手帖の会
代表 川口重雄

追伸: 継続のさい、振替用紙の通信欄に会員各位の『手帖』へのご意見やご感想、また11回目の試みとなる8月15日開催予定の「復初」の集いの講演者のご希望や「集い」への提案など、お書き添えいただければと存じます。

【2010年度掲載予定の録音記録】
  日本学士院論文報告「福沢における文明と独立」
  第8回小泉信三記念講演筆記録「福沢諭吉」
  座談現代の大学生活を語る(『塔』1949年1月・2月号) など

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